こんちには、HARUです。
今回は、神戸市北区の「神戸市立森林植物園」、2025年2月23日(日)の訪問です。
この植物園は六甲山地の一角に位置し、142.6haの広大な敷地面積を誇ります。
標高は森林展示館前付近で約450mと高く、訪れた日は良く晴れているせいもあってか、霜が降りていました。
見渡す景色はほぼ冬枯れですが、果たしてどんな草木花に出会えるのかとても楽しみです。

神戸市立森林植物園は初めて伺いました。
駐車場の9時の開門を待ち、朝一からの散策です。
人もまばらに、取り敢えずメタセコイア並木を歩き、多目的広場とあじさいの小径と進んだのが最初です。


今日の草木花
- メタセコイア
- ジャイアントセコイア(セコイアスギ)
- ヤブラン(藪蘭)
- ロウバイ(蝋梅)
- マンサク(万作、満作)
- ミツマタ(三又)
- 様々な樹木
メタセコイア
駐車場脇のメタセコイア並木が朝の冷たく澄んだ空気に映えます。
季節が違えばたくさんの人で賑わいそうに思いますが、撮影日の今日は人もまばらです。
メタセコイアは落葉針葉樹で季節でその表情を変えますが、今の時期はほぼ葉を落としています。

ジャイアントセコイア(セコイアスギ)
森林展示館・管理事務所のある正門入口付近は、鬱蒼とした森林風景です。
中でも巨木の1つに「ジャイアントセコイア(セコイアスギ)」が一際目を引きます。


展示館には、樹齢2,000年のジャイアントセコイア(セコイアスギ)の輪切りが展示されています。
2,000年と聞いて思い浮かべるのは歴史の教科書。
今更ながら調べてみると、展示館のジャイアントセコイアが生まれた時代はヨーロッパはローマ帝国、中国は漢の時代で三国志よりも前、日本に至っては弥生時代とまさに歴史書の中です。
気が遠くなるような長いあいだ立ち続け、歴史を見届けたと(勝手に)思うと正直感動です。
ヤブラン(藪蘭)
管理事務所前からあじさい坂を下ると、左手の少し入り込んだエリアはつつじ・しゃくなげ園です。
季節外れの今は、朝霜にヤブランが黒い実をつけています。


この後、しゃくなげ園から奥に続く登り道を進みましたが、整備されていない全くの山道でした。
途中、人に会うことも無く少々不安にもなりましたが、訪れた日は天気も良く、
風が葉を揺らす音や、時より聞こえる鳥の鳴き声に、心地の良い時を過ごしました。


ただ、メインの経路から外れた山道なので、足元が悪く途中危ない場所もありますので、利用する場合は注意してくださいね。
ロウバイ(蝋梅)
「天津の森」には、ロウバイを始め多くの中国原産の樹木が植樹されています。
この天津の森は、神戸市と中国天津市との姉妹都市提携を記念して作られたエリアで、この季節、「ロウバイ」が見頃を迎えています。



近くに梅が植えられていましたが、少し標高が高いせいかつぼみのままでした。

マンサク(万作、満作)
森林植物園では、2種類のマンサクを見ることができます。
1つはアメリカマンサクとシナマンサクの交雑種、もう1つはシナマンサクです。



少々分かりにくいですが、写真中央の黄色の花がシナマンサクです。
周りの花は、アメリカマンサクとシナマンサクの交雑種です。
ミツマタ(三又)
丸くて白いのは、「ミツマタ」のつぼみです。
ミツマタの花は3月から4月頃に咲き、ポンポンのような形で甘酸っぱい香りがします。


ミツマタは、和紙の原料としてそれこそ小学生の頃にコウゾと一緒に覚えたものですが、見るのは初めてで出会ったときは少し上がりました。
残念ながら、花を見るのはもう少し先のようですが。
様々な樹木(アキニレ、アセビ他)
この時期はさすがに咲く花もあまり無く彩りには乏しいですが、木々の種類は数え切れないほどあります。
ほんの一部になりますがご紹介します。
アキニレ(秋楡)
アキニレは、ニレ科の落葉高木で、中国や韓国、日本では西日本の山地や河原に分布します。
開花時期が春のハルニレに対し、秋に花を咲かせることからアキニレと呼ばれています。
黄白色の小さな花が咲きます。

アセビ(馬酔木)
アセビは、ツツジ科の常緑低木で、日本や中国、台湾などに分布します。
2月から4月頃に壺型の小さな花が房状に咲き、一般的に白色をしています。
名前の由来は、葉や枝に毒を含み、食べた馬が酔っぱらったかのようになることから、馬酔木(アセビ)と呼ぶようになったと言われています。

イイギリ(飯桐)
イイギリは、ヤナギ科の落葉広葉樹で、日本や中国などの東アジアに分布します。
名前の由来は、大きな葉で飯を包んだことと桐に似ていることからイイギリ(飯桐)と呼ぶようになったと言われています。

カゴノキ(鹿子の木)
カゴノキは、クスノキ科に属する常緑高木で、日本や中国、朝鮮半島に自生します。
名前は樹皮が鹿の子模様に見えることに由来します。

キリ(桐)
キリ(桐)は、キリ科に属する落葉高木で、北海道南部以南、中国、朝鮮半島など広く分布します。
一般に中国原産と言われ、成長が早く、木材としても軽く調湿効果もあるため古くから家具などに利用されています。
初夏には、淡紫色の花を付けます。

コウヤマキ(高野槙)
コウヤマキは、コウヤマキ科に属する常緑針葉樹で、かつては北半球に広く分布していましたが、現在では日本にのみ見られる日本固有の樹木です。

シマサルスベリ(島百日紅)
シマサルスベリは、ミソハギ科サルスベリ属に属する落葉高木で、中国や台湾、日本では奄美群島や沖縄諸島に分布します。

タラヨウ(多羅葉)
タラヨウは、モチノキ科に属する常緑高木で、日本では本州中部以西から九州に分布します。
タラヨウには、「はがきの木」という別名があり、葉の裏を傷つけると黒く変色する特徴があります。
雌雄異株の木で、雌株は秋に赤い実を付けます。


おまけ
植物園の一角(長谷池の近く)にカモシカさんがいました。
近づいても逃げることも無くこっちは無視、ずっと管理人さんを見ていました。

スポット情報
〒651-1102
神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
TEL:078-591-0253
FAX:078-594-2324
開園時間:9時~17時(入園は16時30分まで)
※「森のあじさい散策」「森のもみじ散策」の各期間中は早朝・延長開園あり
休園日 :毎週水曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
※「森のあじさい散策」「森のもみじ散策」の各期間中は無休
入園料 :大人(中学生を除く15歳以上)300円
小人(小・中学生) 150円
年間フリーパス(四季トリコロールカード)
※3園共通(森林植物園、相楽園、離宮公園)
大人 900円
小人 450円
その他各種割引等があります。
詳しくは、「神戸市立森林植物園」のホームページからご確認ください。
あとがき
神戸市立森林植物園は、とにかく広いの一言です。
当日は開園と同時に入園しましたが、園を出たのは午後1時過ぎでした。
滞在時間の約4時間はほとんど歩き詰めでしたが、それでも一部回り切れずに残ったエリアもあります。
次回、またリベンジです。
また、植物の種類も豊富で、植えられている植物には名前や説明書きがあって、とても分かりやすいです。

冬場だからでしょうか。
人も少なく、木々に囲まれとてもまったりできました。
年間フリーパスを購入しましたので、再度の訪問必須です。
春がとても楽しみ。
それではまた、次回の記事でお会いしましょう。
このサイトは、植物好きの筆者が行く先々で出会う季節の草や花や木を紹介するサイトです。
今後とも当サイト(みち草き)をよろしくお願いします。